「あれ?カヅっちゃん、、、中に入らないの???誰かに用事があるんじゃ???」
と、ライ(銀次)に問われる花月。。。

「あの、、店長さんに用事があって、、さっき、お、、男の人にからまれたところを、ちょっと肌の浅黒い、紫の瞳が印象的な少女に助けてもらったんです。。。店長さん、ここらへんのこと詳しそうだから、その人の事、何かご存知じゃないかな?と思って。。」

「あぁ?卑弥呼ちゃんかな?催涙スプレーとか使ったでしょ?」
「あ、はい!!それで男の人達をあっという間にやっつけちゃって!」

「クスクス、相変わらず、男勝りだなぁ〜〜卑弥呼ちゃんも。。。。カヅっちゃん、かわいいからナンパでもされたんでしょう?十兵衛も、一人で歩かせるの、、心配だよね」

「あ。。」
そういわれて、急いでいたことを思いだす。。。。。

「じゃあ、、ぎ、、、ライさん。。。。僕、帰ります」

「あはw銀次でいいよ。店長に用事じゃないの?卑弥呼ちゃんのことは、店長も俺も蛮ちゃんもよ〜〜く知ってるよ!!」

「あ、そうなんですか、、それがわかっただけで充分です。今日は帰ります、、十兵衛、、待ってると思うから。。。。今度、改めて、卑弥呼さんのこと、聞きに伺いますね」

「あ、うん、、待ってるね!」
「じゃあ!また」
銀次にひとつ、会釈をして、、その場を立ち去る。。。

つい、卑弥呼さんのこと知りたくて、ここ来ちゃったけど、、大分遅くなっちゃった。。
十兵衛、、心配してるかな。。。。。

そのころ、十兵衛は、、、やっとの想いでプレゼントを買ってきて、いまかいまかと花月が帰ってくるのを待っていた。。。
指輪と首輪、、、もといネックレスと散々迷ったのだが。。。。
首輪プレイを想像していたヘヴンに、、無難に指輪を勧められたのだ。
まぁ、何をつけても、、耳輪(イヤリング)でも、首輪(ネックレス)でも、腕輪(ブレスレット)でも、足輪(アンクレット)でも、、花月であれば、美しくつけこなすことができるであろう。。
問題は、、指輪をあげたことで、自分を縛り付ける自己顕示欲の強い夫、、と思われやしないだろうか???
それが心配だった。。。。

「ただいま〜〜」
花月の声がした、、、
「十兵衛???いるの?」

「あぁ、、遅かったな、、心配したぞ」

「ごめんごめん、、、いろんなことがあってね・・・・・・」

「?どうした???」

「あのね。今日、男の人にナンパされたの、、、」
その言葉に、、十兵衛の眉間がぴくっとなる。。

「それでね、、、ショートカットのボーイッシュな女の子がね、あっという間に助けてくれたんだよ!!すっごいかっこよかったんだから〜〜」
頬を紅潮させ、、興奮冷めやらずな感じで話す花月をなんとも複雑な表情で見つめる十兵衛。。
「で、お礼も言えなかったから、、ほら、あのホストクラブの店長さんだったら、顔が広そうだから何か知ってるかと思って、、訪ねていったんだぁ」

「ヴッ、あそこへ一人でいったのか?」

「あ、、ごめん、、だめだった??」

そんなにちょくちょく行かれては。。自分がヘルプでホストになったときに鉢合わせしないとも限らない。。。

「あそこは、、裏新宿でも、危ないところにある。。ひとりで行くことは感心しないな、、」
遠まわしに、さりげなく行くなという警告を発してみる。

「ご、ごめんなさい。。それでね。。、銀次さんに会ったんだけど、、それが、いつもの
ほんわかした雰囲気とは違ってね、、髪をたてて、、、すっごくかっこよかったんだ!!」

−−−−−−−−−−−−−ぷち−−−−−−−−−−−−−−−−−

さっきまで、、独占欲の強い男だと思われたらどうしよう、、とか、、いろいろ悩んでいたのに。。。男にナンパされた話や、、女の子がかっこよかった話、、挙句の果てに、、同僚の銀次をかっこいいと言う花月の言葉で、十兵衛の「夫スイッチ」がONになる。。。

「花月!!!これ!!プレゼントだ!!」
突然の思いもしない贈り物に、驚きの表情を浮かべて、、十兵衛をみつめる。。

「じゅ、、う、、べ、、い???」

「お前には苦労かけて、、なにもしてやれなかったから、、たいしたものではないんだが。。」
そういう十兵衛の顔は、、正月の罰ゲームで、赤い墨を塗られたように、、まっかになっている。。

あけてみると出てきたのは、、花月の名前をあしらったかのように、、「月」と「花」をモチーフにした小さな指輪だった。。

「うわ、、綺麗、、ほんとに、、これいいの??」

「ああ。つけてみろ。。、、、」

花月が指にはめてみると、これが、、まるで計ったかのように、、ぴったりであった。。

「ありがとう、、僕、、う、、れ、、し・・・」
そういって、ぽろぽろと大粒の涙を流す花月をやさしくそっと抱きよせる十兵衛、、

(よかった、、、喜んでくれたようだ、、、)
不安だった気持ちも、、安堵感で満たされていく。。。

今日は、長い夜になりそうだった。。。

P.S ヘヴンに指のサイズは?と聞かれ、、十兵衛が「白魚のように細くて長い」と答えたことは、、ここに付け加えさせていただく。。。
ヘヴンが、標準より、少し細めのリングを選んでくれたことがばっちり大正解で、、ヘブンに大感謝する十兵衛なのであった。。。。


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…ぷちっのじぇらしー旦那が可愛いです。
で、ものすごーーく気になるのが「長い夜」なのですが
この後はラブラブvR16モード!? く、首輪プレイ!?(笑)
カヅっちゃん、きっと自分の指輪サイズなんて
知らなそうですから ヘヴンさんの見たてナイスです。
たとえ、妖しい想像されていても。