愛の熱唱2

♪チャララ〜
…流れてきたのは、俊樹の曲に負けず劣らず…
いや、それにも増して、哀しげなメロディーだった。
 見えない目で、じっと自分を見詰める十兵衛に、
花月が引き攣った微笑で、「がんばって」
と小さく手を振る。
「花月…貴様の為に歌おう」
 画面にでてきたタイトルは『天城越え』

♪隠しきれない感情が 
いつしか花月に浸みついた

誰かにとられるくらいなら 
貴様を殺していいですか

寝乱れて 無限城 つづら折り 下層地帯

舞い上がり揺れ墜ちる 
肩の向こうに花月 家が燃える 

何があっても構わない くらくら燃える火をくぐり

貴様と越えたい 無限城


2番(一部IL編)
口を開けば別れると 
刺さったまんまの黒い針

二人でいたって寒いけど
 嘘でも抱かれりゃあたたかい

風鳥院 隠れみち 小夜時雨 逃避行

恨んでも恨んでも からだうらはら花月 心が燃える

戻れなくても構わない 
くらくら燃える地バーチャルで

あなたと越えたい 死出の路



鉄砲水 鳳仙花 繭玉の盾 地雷震

恨んでも恨んでも 
からだうらはら花月 心が燃える

戻れなくても構わない くらくら燃える断崖で

貴様と越えたい 無理心中



 「…カヅっちゃん。泣いてるよ」
そっと覗き込んだ銀次の言葉で、
目元を拭う花月。
(なんで楽しい打上げの席で、こんな
情念の篭もった歌を聴かされる人生に
なったんだろ…)と
考えていたら、自律神経が涙腺を
緩めてしまったらしい。
(花月…! 俺の歌で そんなに…)
背後に霊が立っていそうな程、暗い花月と
光輪が浮かぶぐらい、感激に舞い上がった十兵衛。

 瑞から見ている分には、楽しめる。
だが決して 己たちが傍観者以外の立場に
ならぬよう、誓い合うその他のメンバー達の姿が そこにはあった。
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この歌、実は1回しか聴いたことありません(^^;)
 でも、あまりにインパクトのある歌い出しが
印象深くて…